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おさかな情報 No.28  2004年10月

2004年度 第3回展示テーマ   

      サバ型魚類



       ゴマサバ
          ゴマサバ

          マサバ
                   マサバ
               
 
                               展示の様子
   

              目        
 はじめに   ・・・・・・・・・・・・ 1  サバ型魚類の名称 ・・・・・・・・ 5
 サバ型魚類とは ・・・・・・・・ 2  築地市場に入荷する ・・・・・・ 6
 「かじきまぐろ」について」 ・ 4  次回の展示テーマ ・・・・・・・・ 12 


  はじめに

  サバ科、タチウオ科およびクロタチカマス科魚類は、一つの共通の祖先から 進化したと考えられており、サバ型魚類と呼ばれることがあります。サバ科に はサバ類、マグロ類、カツオ、サワラ類など、タチウオ科にはタチウオなど、 そしてクロタチカマス科にはクロシビカマスなどと、私たちになじみの深い魚 が多く含まれています。 築地市場には、日本周辺海域からだけでなく、海外の漁場で漁獲された多く のサバ型魚類が入荷します。 展示では、市事でよく見られるサバ型魚類を標本とパネルで紹介します 
          
                           

  サバ型魚類とは

 長年にわたりサバ型魚類やカジキ類(マカジキ類とメカジキ類)を研究した中村泉博士は、サバ型魚類とはクロタチカマス科、サバ科およびタチウオ科のことで、このグループは原スズキ型魚類からムカシクロタチ類のようなものを経て、中層性のクロタチカマス類と外洋表層性のサバ類へ分化したと考え、マカジキ類やメカジキ類は、サバ類の中でも特にマグロ類に類似した面を持っていますが、これはカジキ類とマグロ類が同じような環境で同じような生活をするようになった結果と考えられています(図1)。
     

  図1.サバ型魚類の進化(Nakamura,I.&N.V.Parin,1993を改変)

 サバ型魚類は、体が細長く紡錘形(ぼうすいけい)(タチウオ類はリボン状)であることや、上顎を前に出すことができないなどの特徴を持っています。体長は20cmから3mの範囲内にあります。ここでは中村博士の研究を参考にして、それぞれの科の特徴と種数を紹介します。

 
クロタチカマス科 Gempylidae
  16属23種(日本産は11属13種)


形態: 口は大きく、下顎は上顎より前方に突出し、牙(きば)のような歯を持っています。腹鰭はあっても小さい。背側と腹側の小離鰭(しょうりき、省鰭・臀鰭と尾鰭の問にある小さい鰭)を持っものもいます。
分布:
 世界の温帯から熱帯の中層海域。
体長:
 20cmから2m。
生態:
 深海の中層をゆっくり泳ぎ、牙状歯を利して、待ち伏せして餌を捕ります。
備考:
 ミナミオオスミヤキ(バラクータ、ミナミクロタチなどともいう)、ミナミカゴカマス(オオカゴカマスともいう)などは漁業対象です。
マグロ延縄などで混獲される
バラムツアブラソコムツワックスエステルを筋肉中に大量に含むことから、入荷した場合には廃棄されます(それぞれ昭 和45年、56年の厚生省通達による)。

 
タチウオ科 Trichiuridae
  9属32種(日本産は7属10種)


形態: 体は強く側偏(そくへん、左有に平たい)し、細長く、リボン状。口は大きく、歯は牙状。腹鰭はないか、あっても痕跡的。鼻孔(鼻の穴)は1対。
分布:
 太平津・インド洋・大西洋の暖海域。日本では北海道以南の各地沿岸。 
体長:
 2mになるものもいます。 
生態:
 大陸棚に生息。 
備考:
 タチウオ、オビレダチなどが漁業対象。特に、タチウオは漁業資源として重要です。 

 
サバ科 Scombridae
  15属49種(日本産は11属21種)


形態: 体は紡錘形(ぼうすいけい)。上顎と下顎を前に出すことはできません。第1背鰭、胸鰭および腹鰭には、鰭を収納する溝のようなものがあります。尾鰭はよく発達します。背側と腹側の小離鰭があります。 
分布:
 世界の温帯から熱帯の表層海域。 
体長:
 30cmから3m。 
生態:
 海洋の表層域を高速で泳ぎます。この遊泳力を生かして、餌生物を襲撃します。サバ科魚類は、沿岸域(サバ類、サワラ類など)から沖合域(ハガツオ類、ソウダガツオ類など)を経て外洋域(カマスサワラ、カツオ、マグロ類)の表層へと生息環境を広げながら、進化したと考えられています。このように生息域が変化するにつれて、体は大きくなり、だんだん遊泳力も増しました。同時に、体は紡錘形の度合いを増し、鱗(うろこ)はなくなるか小さくなり、尾柄部にはより発達した尾柄隆起(びへいりゅうき、尾鰭の直前にある水平な隆起で、飛行機の水平尾翼に相当する)を備えるようになり、小離鰭はよく発達するようになりました。さらに、尾鰭はより強大になりました。
備考:
 マグロ類、サバ類、カツオ、サワラ類など、多くの漁業上の重要種を含んでいます。 


参考資料
Nakamura,I.&N.V.Parin.1993.FAOspedes cataユogue.vo1.15.Snake mackerels and cutlassfishes of the world (Families Gempylidae and Trichiuridae).FAO fish.Synop.,(125)15.136 pp. FAO,Rome.
中村 泉.1998.ニザダイ亜目・サバ亜目・ムカシクロタチ亜目.中坊徹次・望月賢二(編).日本動物大百科 魚類.平凡社,東京.
中村 泉.2001.外部形態によるマグロ属魚類の分類学的研究.平成10-12年度熱帯性まぐろ資源対策調査依託事業研究成果報告書.









 
かじきまぐろ」について

 三宅真氏(元大西洋館類保存国際委員会)は「日本では、
カジキマグロと呼ぶようにカジキ類はマグロ類の一種と考える・・・。これは魚の漁獲方法から分類したためで、マグロもカジキも延縄(はえなわ)で漁獲され剌身として食べる・・・」と考えています(中村、2001)。
 中村泉博士(2頁参照)によれば、カジキ類とマグロ類は、鱗や鰭、尾柄部など外部形態だけでなく脊椎骨などの内部形態も大いに異なります。それにもかかわらず、カジキ類が「
かじきまぐろ」と呼ばれるようになった理由は、カジキ類とマグロ類の間に次のような共通点があるからではないかと考えています(中村、2001)。
 
(1)主に外洋に生息する
 (2)体が一般の魚より大きくなる
 (3)優れた遊泳力で大回遊する
 (4)主として延縄で漁獲される
 (5)束U身や寿司種として大いに賞味される

 このほか、「
カジキマグロ」には、カジキ類もマグロ類と同じように美味しいという意味が込められていたのかもしれません。

     マカジキ
          マカジキ

     メカジキ
           メカジキ

参考資料
中村 泉.2001.外部形態によるマグロ属魚類の分類学的研究.平成10-12年度熱帯性まぐろ資源対策調査依 託事業研究成果報告書.





               

    サバ型魚類の名称

  サバ型魚類には、日本人が古くから利用してきた魚が多くあります。身近な魚には、地方ごとに名前(地方名)が付けられました。地方名は、地域独特の場合が多く、ほかの地方の人が聞いて分らないことがあります。そのため、現在、流通過程では標準和名(図鑑に使われている全国共通の名前)を使うことになっています。ここでは主なサバ型魚類の地方名と、和名の変遷を紹介します。

     
主な日本産サバ型魚類の地方名

標準和名 地方名 英名
カツオ かつ、かつお skipjack tuna
カマスサワラ おきさわら wahoo
キハダ きわだ、きめじ yellowfin tuna
クロシビカマス うけ、すみやき、だつ Roudi escdar
クロマグロ ほんまぐろ、まぐろ、めじ、よこわ bluefin tuna
ゴマサバ まるさば spotted chub mackere1
サワラ さごし、さごち Japanese Spanish mackerel
スマ やいと kawakawa
タチウオ たち largehead hairtail
ハガツオ きつね、ほうさん striped bonito
バラムツ oilfish
ヒラソウダ そおだ、のどぐろ、めぢか frigate tuna
ビンナガ びんちょう albacore
マサバ さば、ひらさば、ほんさば chub mackerel
メパチ だるま、ばち bigeye tuna



   
主な日本産サバ型魚類の和名の変遷

文献又は著者 クロマグロ カツオ  マサバ サワラ
古事記
712 しび
風土記 713 しび さば
万葉集 奈良後期 しび かつお
  一 平安時代 しび かつお さば さわら
日葡辞書 1603 しび かつお さば さわら
本朝食鑑 1697 しび・まぐろ・めじか かつお さば さわら
魚鑑 1831 まぐろ・めじか かつお さば さわら
松原新之助 1880 しび(まぐろ・くろしび)
ジョルダン他 1913 まぐろ・しび・はつ かつお さば さわら
岸上鎌吉 1915 くろしび
岡田ほか 1935 まぐろ かつお ほんさば さわら
田中・阿部 1955 まぐろ かつお さば(ほんさぱ) さわら
松原喜代松 1955 まぐろ
松原喜代松 1963 まぐろ(くろまぐろ・くろしび・ほんまぐろ) かつお まさば(ひらさば) さわら
阿部宗明 1963 まぐろ かつお まさば(ひらさば) さわら
岩井ほか 1965 くろまぐろ
落合 明 1975 くろまぐろ(まぐろ) かつお まさば さわら
日本魚類学会 1981 くろまぐろ かつお まさば さわら
中坊ほか 2000 くろまぐろ かつお まさば さわら


   
築地市場に入荷するサバ型魚類

 
サバ型魚類には、水産上重要な魚が多く含まれています。世界的にみても、深海性のものを除き、ほとんどの種が利用されています。日本近海には45種が分布しますが、このうち有毒またはまれな種を除く25種が食用とされています。築地市場にはこれら国産のもののほか、海外から輸入されるサバ型魚類も少なくありません。この10年間で、まれにしか入荷しない魚も含め、35種が確認されました(表)。ここでは、築地市場に入荷する主なサバ型魚類を紹介します。なお、国内生産量は2001年、世界の生産量は1996年、輸入量は2002年、築地市場入荷量は2003年のものです。


 築地市場に入荷したサバ型魚類 ○…多い △…少ない ×…まれ
クロタチカマス科  サバ属
 アオスミヤキ属   ○ ゴマサバ 国産・生冷
  × アオスミヤキ 国産・生鮮   ○ マサバ  国産・生鮮
 アブラソコムツ属   ○ タイセイョウサバ 輸入・冷凍
  × アプラソコムツ 輸入・冷凍  サワラ属
 カゴカマス属   ○ サワラ 国輸・生冷
  × カゴカマス  国産・生鮮   × タイワンサワラ 国輸・生鮮
  △ ミナミカゴカマス 輸入・冷生   △ ヒラサワラ 輸入・生鮮
 クロシビカマス属   △ ヨコシマサワラ 輸入・生鮮
  △ クロシビカマス 国産・生鮮   ○ オーストラリアンスポッテッドマカレル 輸入・生鮮
 バラムツ属   ○ クイーンズマカレル 輸入・生鮮
  × バラムツ  国産・生鮮   × シエラマカレル 輸入・冷凍
タチウオ科   △ ブロードバードマカレル 輸入・生鮮
 タチモドキ属  スマ属
  × ヤマモトタチモドキ 国産・生鮮   △ スマ 国産・生鮮
 タチウオ属  ソウダガツオ属
  ○ タチウオ 国輸・生冷   △ ヒラソウダ 国産・生鮮
  ○ テンジクタチ 国輸・生   × マルソウダ 国産・生鮮
 Lapidopus  ハガツオ属
  △ オビレダチ 輸入・生鮮   ○ ハガツオ 国産・生鮮
サバ科  マグロ属
 イソマグロ属   ○ クロマグロ 国輸・生冷
  × イソマグロ 国産・生鮮   ○ キハダ  国産・生鮮
 ガストロ属   △ コシナガ 国輸・生鮮
  × ガストロ 輸入・生鮮   ○ ビンナガ 国産・生鮮
 カツオ属   ○ ミナミマグロ 輸入・生冷
  ○ カツオ 国産・生鮮   ○ メバチ 国輸・生冷
 カマスサワラ属
  △ カマスサワラ 国輸・生鮮



クロタチカマス類
    kurosibi
   
           クロシビカマス
種類 :クロシビカマス、ミナミカゴカマス、ミナミオオスミヤキ
漁法  :底曳網、縦縄
生産地 :
神奈川県、伊豆諸島、ニュージーランド
生産量:43443し(世界)
国内生産・輸入・入荷統計なし

利用法 :
塩焼、煮付け、干物
備考 :クロシビカマスは伊豆諸島では「すみやき」、神奈川県三崎では「だつ」と呼ばれ利用されています。脂ののった白身で、味は悪くないのですが、皮から筋肉に向かって細かな硬い骨がたくさん生えています(肉間骨)。「この骨がなければもっと値が張るのになぁ…」とは三崎の魚屋さんの話です。
 クロタチカマス類には、筋肉中に多量のワックスを含むものがいます。    人はワックスを消化できないため、これらの魚を食べると下痢をおこしてしまいます。厚生労働省では
アブラソコムツとバラムツの2種を食用禁止にしています。

 バラムツ

      
  
アブラソコムツ




 タチウオ類
  タチウオ
  
タチウオ
         オビレダチ
                オビレダチ

種類 :タチウオ、テンジクタチ、オビレダチ
漁法  :底曳網、釣り
生産地 :
和歌山県、愛媛県、長崎県、中国、インド、パキスタン (世界) 

生産量:16615トン(国内)、143万トン(世界)
輸入量:
5321トン

利用法:塩焼、味噌漬、味噌汁、刺身
備考 :タチウオTrichiurus lepturus は世界中の温帯から熱帯に広く分布付するとされてきました。同時に、眼の大きさや鰭の色、歯の形などに変異があることも指摘されていました。近年、タチウオ類の見直しが進む中で、日本近海のタチウオはTrichiurus lepmrus とは別の種だとする考えが出てきました。ここでは、従来通り、Nakamura&Parin (1993)にしたがって、日本産のタチウオの学名はTrichiurus lepturus としておきます。
輸入されるタチウオの筋肉中に、骨の固まりのようなものが入っていることがあります。骨と比べ軟らかいので骨の異常ではなさそうてすが、原因はわかっていません。


 カツオ
          カツオ
種類 :カツオ
漁法  :一本釣り、曳縄、旋網(まきあみ)
生産地 :
静岡県、三重県、宮城県、高知県、宮崎県 

生産量:276721トン(国内)、148万トン(世界)
輸入量:
73451トン

入荷量 : 12297.9トン(生鮮12103.4トン、冷凍194.5トン)
利用法:
刺身、たたき、煮物、塩焼、塩辛、かつお節
 :
日本周辺のカツオの産卵場は、赤道付近から九州の沖合と考えられています。生まれたカツオは、餌を求めて日本列島を南北に行き来するようになります(索餌回遊)。春、水温の上昇とともに北上するカツオは「初鰹(はつがつお)」と呼ばれます。夏に北海道、東北沖で過ごした後、南下するカツオは「戻り鰹(もどりがつお)」と呼ばれます。カツオの身がコンニャクのようになったり、硬くなることがあります。このようなカツオは食べると生臭いこともあります。これを「ごりガツオ」と呼びます。「ごりガツオ」は、正常なものと外見では区別できません。原因については現在、研究が進められています。市場や店先に並ぶカツオの腹部には縞換様がありますが、この縞模様はカツオが興奮したり死んだときしか現れません。ふつうに泳いでいるカツオを見ると(水族館ぐらいでしか見る機会はありませんが)、別の魚のようです。
カツオにも鱗があります。刺身やたたきで食べているが見たことがないという方もいるでしょう。カツオの鱗は胸鰭の周辺にだけあり、刺身などに利用される部分にはほとんど鱗がないからです。

 サバ類
      
         マサバ
          
                   ゴマサバ
                
                           タイセイヨウサバ

種類 :マサバ、ゴマサバ、タイセイヨウサバ 
漁法  :施網、定置網、すくい網、釣り
生産地 :
長崎県、福島県、静岡県、山形県、茨城県、ノルウェー
生産量:375273トン(国内、サバ類として)、274.7万トントン(世界)
輸入量:
149017トン

入荷量 :12870トン(生鮮7307.3トン、冷凍5562.7トン)
利用法:
しめ鯖、味噌煮、塩焼、干物、缶詰、さば節
  :
最近、アメリカの大西洋岸に分布する“まさぱ”は、マサバScomber japnicusではなくScomber colias だとする研究が発表されました。     
Scomber colias は1789年に新種として発表されましたが、その後、マサバと同じ種と思われてきました。しかし日本近海のマサバと比べ て体がやや太く、ゴマサバのような小黒点があります。別種だとすれ ば、世界のサバ属魚類は4種ということになります。
 「関さば」、「玄海さば」、「松輪さば」など多くの名称がありま すが、これらは商品名(ブランド名)で種を表わす名称ではありませ ん。「瀬付きさば」というのもあります。これは、回遊性のサバに対 して特定の場所に定着しているものとされていますが、その生態につ いてはよくわかっていません。
 サバ類などの赤身の魚にはアミノ酸の一種ヒスチジンが多く含まれ ています。ヒスチジンは魚の死後、細菌の作用でヒスタミンに変化し ます。ヒスタミンはアルカリ性で辛味があるため、ヒスタミンが多く 含まれる魚を食べると舌がピリピリします。また、ヒスタミンが一定 量を越えるとアレルギー様中毒(アレルギーではない)をおこすこと があります(じんましん、嘔吐など)。ヒスタミンは、腐敗臭の主な 成分であるトリメチルアミンより速く作られます。新鮮と思ったサバ 類を食べてあたる「さばの生き腐れ」は、このことを指しているよう です。




 マグロ類

  マグロ属の魚は7種(備考参照)いますが、このうち築地市場に入荷するのは タイセイヨウマグロを除く6種です。タイセイヨウマグロは北米マサチュー セッツ州からブラジルまで分布します。最大でも1mぐらいにしかならず、ま とまった漁獲もないため、日本にはほとんど輸入されないようです。
 

 クロマグロ
             
                       
漁法  :曳縄、旋網、定置網
生産地 :
高知県、宮城県、静岡県、スペイン、フランス、アメリカ

生産量:生産量:10812トン(国内)、47904トン(世界)
輸入量:
12728トン

入荷量 :12614.8トン(生鮮6027.0トン、冷凍6587.8トン)



 キハダ
             
                       
漁法  :曳縄、旋網、定置網 
生産地 :
静岡県、宮城県、宮崎県、インドネシア、メキシコ  

生産量:102096トン(国内)、985460トン(世界)
輸入量:
124448トン

入荷量 : 3855.3トン(生鮮2085.2トン、冷凍1770.1トン)




  コシナガ
          

漁法  :曳縄、定置網
生産地 :
長崎県、東南アジア、インド

生産量:116947トン(世界)
輸入量:
157トン(その他のマグロとして)

入荷量 : 統計資料なし


 ビンナガ
           
漁法  :曳縄、旋網、1本釣
生産地 :
三重県、宮城県、高知県、スペイン、台湾、アメリカ

生産量:69803トン(国内)、181926トン(世界)
輸入量:
2415トン

入荷量 : 1782.4トン(生鮮1326.0トン、冷凍 456.4トン)




 ミナミマグロ
           
漁法  :旋網、定置網
生産地 :
オーストラリア

生産量:0トン(国内)、13742トン(世界)
輸入量:
10826トン
入荷量 :10345.0トン(生鮮719.4トン、冷凍9625.6トン)


 メバチ
            
漁法  :縄、旋網、定置網
生産地 :
宮城県、鹿児島県、高知県,スペイン、台湾

生産量:90079トン(国内)、307965トン(世界)
輸入量:
161226トン

入荷量 : 37261.8トン(生鮮3160.1トン、冷凍34101.7トン)
利用法 :刺身、寿司、煮付け、味噌漬、塩焼、缶詰、鍋物
備考 :
築地市場には、世界中からクロマグロが入荷します。ボストンをはじ|めとする北米大西洋岸も有名な産地の1つです。この北大西洋産のクロマグロは、場内でも「ボストンのまぐろ」や「大西洋まぐろ」と呼 び、日本近海で漁獲されたクロマグロと区別してきました。研究者の 間では同種とされていましたが、近年、見直しが進められ、別種とい うことになりそうです。  現在、スペイン、メキシコ、クロアチア、オーストラリア、和歌山 県など世界各地でマグロ類の養殖が行なわれています。そのほとんど は、漁獲した幼魚や成魚を生貰(いけす)に入れて餌を与えるもので す。親魚から採卵し、稚魚から育てることもできるようになりました が、技術や採算性の点であまり行なわれていません。
 身の色は種類によって異なります。赤みの濃い方からミナミマグロ、 クロマグロ、メバチの順で、キハダは桃色、ビンナガはかなり白く見え ます。なおクロマグロの身には、やや酸味があります。
 年齢、成長、回遊経路などの生態については、わからないことが多 く、様々な面から研究が進められています。



 サワラ類
       
        サワラ
        
               
クイーンズランドマケル
             
                    
 カマスサワラ
種類  :サワラ、ヒラサワラ、クイーンズランドマケレル
漁法  :
定置網、旋網
生産地 :
長崎県、島根県、京都府、中国、オーストラリア
生産量:9056トン(国内、サワラ類として)、60万トン(世界)
輸入量:
11942トン

入荷量 : 2574.8トン(生鮮1844.1トン、冷凍730.7トン)
利用法:刺身、塩焼、照焼き、味噌漬、蒸し物
備 考 :カマスサワラはサワラとは別属(カマスサワラ属)ですが、サワラ類として扱われることが多いようです。なお「おきさわら」は、カマスサワラの地方名でしたが、海外で漁獲されるサワラ類を「おきさわら」と呼ぶこともありました。     
 オーストラリア近海には5種のサワラ類が分布しています。世界最大のサンゴ礁であるグレートバリアリーフに面したクイーンズランド沿岸では、3種のサワラ類が漁獲されていて、鮮魚のまま日本へ空輸されてきます。模様など日本のサワラによく似ていて(このうちの1種は1980年までサワラと同種と考えられていました)、鮮度、身質もよく、評価は悪くありません。     
 中国からは、サワラとヒラサワラが輸入されています。どちらも生鮮、または冷凍で入荷します。


 その他のサバ型魚類
      
           ハガツオ
             
                    イソマグロ
                     
                        ガストロ

種類  :イソマグロ、ガストロ、ソウダガツオ類、ハガツオ、スマ
漁法  :
曳縄、旋網、定置網、延縄
生産地 :
高知県、三重県、静岡県、南太平洋(ガストロ)
生産量:37243トン(国内、ソウダガツオ類のみ)、35万トン(世界
輸入量:
統計資料なし

入荷量 : スマ3.1トン、ソウダガツオ類1.9トン、ハガツオ21.4トン
利用法:刺身、塩焼、節類
備 考 :
イソマグロは名前に“マグロ”と付いていますが、マグロの仲間(マグロ属)ではありません。数が少なく、市場ではあまり見られません。
 ガストロは、南半球だけに分布しています。マグロ延縄漁で混獲されます。身はカジキ類に似て白く、切身や刺身に利用されます。
 日本近海のソウダガツ分類はヒラソウダとマルソウダの2種です。 主に夏から秋に、本州太平洋岸の定置網などで丙種が混ざって漁獲されます。ヒラソウダは生食されますが、マルソウダは血合が多いため、主に節(そうだ節)などに利用されます。
 ハガツオ、スマともに夏から秋に漁獲されます。体形や身質はカツオに似ていて、主に生食されます。


参考資料
水産庁加工流通課.2004.水産貿易統計 平成14年.   東京都.2003.平成15年 東京都中央卸売市場年報 水産物編.    農林水産省統計情報部.2003.平成13年漁業・養殖業生産統計年報、   COllette,B.B.2002.Scombridae.K.V.Calpenter ed. The living marine resources of the westem Central   Atrantic. Vol.2.FAO species identification guide for fishery purposes. Collette,B.B.&C.E.Nauen.1983.Scombrids of the world. FAORsh.Synop.,(125)2. FA0.1998.FAOyearbook fishery statistics. Nakamura,I.&N.V.Parin.1993.Snake mackerels and cuUassflshes of the world. RAOFish.Synop., (125)15.




次回の展示テーマ    
  「アジ類」    2005年1月5日〜3月31日
 アジ類には、マアジ・シマアジ・ムロアジ ・ブリ・カンパチ・ヒラマサなど、私たちに なじみの深い魚が多く含まれています。築地 市場には、さまざまなアジ類が日本各地から 入荷します。
近年、外国産の種類もふつうに 見かけるようになりました。
展示では、これ らのアジ類を標本とパネルで紹介します。