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おさかな情報 No.26  2004年4月

2004年度 第1回展示テーマ   

    カサゴ類

         
     カサゴ                    カサゴ
               
                イズカサゴ
 
            ムラソイ            ケムシカジカ
          

              目        
 はじめに    …………… 1   カサゴ類の生産  …………… 6
 カサゴ類とは …………… 2   築地市場に入荷するカサゴ類  7
 「カサゴ目の終息」   …… 3   
 カサゴ類の地方名    … 5   次回の展示テーマ   ……… 12

    
                                      

                           

  はじめに
 カサゴ類には、カサゴ・メバル・メヌケ類(フサカサゴ科)・マゴチ(コチ科)・ギンダラ(ギンダラ科)・アイナメ・ホッケ(アイナメ科)・ホウボウ(ホウボウ科)など、なじみの深い魚が多く含まれています。
 築地市場には、日本各地からだけでなく、海外からも多くのカサゴ類が入荷します。なかには、北部北太平洋からアラスカメヌケ、北部北大西洋がらタイセイヨウアカウオ(モトアカウオ)などのように、最近ではふつうに見かけるようになった魚もいます。
 展示では、市場によく入荷するカサゴ類を紹介しますが、同時に、日頃見かけることの少ない、トクビレ(トクビレ科)・ホテイウオ(ダンゴウオ科)・クサウオ(クサウオ科)など、様々なカサゴの仲間も標本とパネルで紹介します。



  カサゴ類とは


 カサゴ類(カサゴ目)は世界中の水域に生息しており、20科約1200種が知られていますが、日本とその周辺水域には20科約360種が分布しています。このグループでは、第3眼下骨が後方に伸長して眼下骨棚(がんかこつほう)(図)を形成します。また、多くの種では頭部に棘や骨板が発達していることや体が赤いことも特徴です。
     
     ユメカサゴの第3眼下骨
(Matsubara,1940より略写[一部]・改変)

 この仲間は形態的にも生態的にも非常に多様です。体形では、カサゴのように側扁(左右に押しつぶされたようた形)したものから、マゴチのように縦扁 (じゆうへん、上下に押しつぶされたような形)したもの、クサウオのようにオタマジャクシ形のもの、ホテイウオのように球形のものまでいます。大きさも様々で、ダンゴウオ科の1種のように全長2cmのものから、ギンダラのように2mになるものまでいます。
 カジカやヤマノカミ、アユカケ(カマキリ)などのように淡水域で生活するものもいますが、多くの種は浅海域に生息しています。しかし、なかにはクサウオ科の1種のように水深約7600mの深海にすむものもいます。
 すべて底生生活をしており、カジカ類(カジカ亜目)ではうきぶくろも失われています。肉食性で、甲殻類や魚類などを捕食します。
 生殖方法も多様です。真骨魚類(ニシン、マダイ、ヒラメなどほとんどの硬骨魚類が含まれるグループ)では、ほ乳類や鳥類などと違って体外受精を行いますが、カサゴやメバル、クロソイなどでは体内受精を行います。これらの魚では繁殖期になると雄はなわばりを作り、雌と交尾をします。卵は体内で受精・ふ化し、仔魚の段階で体外に産み出されます。体内では卵黄だけに頼って育つので“卵胎性”と呼ばれます。
 多くの種が食用とされ、水産上重要なものも含まれています。ここでは、それぞれの科に含まれる種類と主な食用魚を紹介します。( )内は外国産の種です。
 カサゴ目魚類の分類については様々な見解
があるので、ここでは、中坊・望月(1998)にしたがって紹介します。

2002平にも新しい分類体系が提唱されました(3ページ、「カサゴ目の終息」を参照)。

                                           
                   
   科  名
    属と種の数
  世 界 

    日 本

カサゴ亜目 10科 107属 約590種 10科 69属 180種
  フサカサゴ科 37属 約300種 32属 97種
主な種:カサゴ、メバル、ウスメバル、メヌケ類(アラスカメヌケ、アコウダイ、オオサガなど)キツキメバル、クロソイ、(タイセイヨ ウアカウオ[モトアカウオ]、オキアカウオ[チヒロアカウオ])
  オニオコゼ科   6属 約30種 4属 9種
主な種:オニオコゼ
  ハオコゼ科 11属 約40種 6属 8種
  イボオコゼ科 17属 約38種 5属 6種
  ダンゴオコゼ科 1属 約4種 1属 2種
  ホウボウ科 10属 70種 3属 18種
主な種:ホウボウ、(ミナミホウボウ)
  キホウボウ科 4属 約300種 4属 15種
  コチ科 37属 約30種 32属 97種
主な種:マゴチ
  ハリゴチ科 1属 約10種 1属 5種
  セミホウボウ科 2属 約7種 2属 3種
カジカ亜目 10科 約133属 620種 10科 67属 178種
  トリカジカ科 2属 3種 2属 2種
  クチバシカジカ科   1属 1種 1属  1種
  カジカ科 約70属 300種 約28属 72種
主な種:アユカケ(カマキリ)、トゲカジカ
  ケムシカジカ科 4属 8種 3属 4種
主な種:ケムシカジカ
  トクビレ科 20属 44種 12属 22種
主な種:トクビレ
  ウラナイカジカ科 7属 約29種 5属 10種
  ダンゴウオ科 6属 26種 4属 10種
主な種:ホテイウオ、(セッパリダンゴウオ[ランプフィッシュ})
  クサウオ科 18属 約200種 8属 48種
  アイナメ科  3属 9種 2属 7種
主な種:アイナメ、ホッケ、キタノホッケ
  ギンダラ科 2属 2種 2属 2種
主な種:ギンダラ、アブラボウズ
                                                                

参考資料
中坊徹次・望月賢二(編).1998.日本動物大百科 魚類.平凡社.




               

    カサゴ目の終息

  最近、「カサゴ目の終息」(lmamura&Yabe,2002)という論文が出  版されました。この論文では、それまでの多くのカサゴ目魚類の系統学的  研究で使用された、骨学・筋学などすべての形態的形質が再評価され、新 たに系統解析が行われました。その結果、lmamura & Shinohara(1998)  がカサゴ目のなかに認めた2つの系列[カサゴ系列(それまでのカサゴ亜目 とコチ亜目)およびカジカ系列(ギンダラ亜目、ザニオレピス亜目、アイナメ亜目およびカジカ亜目)]は、それぞれ単系統(1つの共通の祖先を持つ)であることが改めて支持されました。さらに、これら2つの系列の単系統性を支持する形質とほかの真骨魚類の形質を比較し、それぞれの単系統群の姉妹群(最も近い共通の祖先を共有する群)を明らかにしました。その結果はそれまでのどの系統仮説[従来の多くの研究では、カサゴ目は単系統であると考えられていた]とも異なるものでした。
 すなわち、「カサゴ系列はスズキ目のハタ科と近緑(共通の祖先を持つ)であり、一方、カジカ系列はスズキ目のゲンゲ亜目と近緑である。 したがって、カサゴ目は多系統である。」
つまり、「従来のカサゴ目のなかには2つのグループ(カサゴ系列とカジカ系列)があって、それぞれスズキ目のハタ科とゲンゲ亜目と共通の祖先を持っている。したがって、従来のカサゴ目は1つの共通の祖先から進化したものではない」ということです。

 新たな系統仮説に基づいて提唱された分類体系の概要は以下のとおりです。

--------------------------------------------------
スズキ目
  
カサゴ亜目
    
カサゴ上科
      フサカサゴ科、コチ科など
    
スズキ上科                      
      ハタ科など         

  
カジカ亜目
    
ギンダラ上科        
      ギンダラ科       
    
ザニオレピス上科
      ザニオレピス科
    
アイナメ上科
      アイナメ科
    
ダンゴウオ上科
      ダンゴウオ科、クサウオ科
    
カジカ上科
      カジカ科、トクビレ科など

  
ゲンゲ亜目            
      ゲンゲ科など
-------------------------------------------------

このほか、スズキ目には多くの亜目があります [上野・坂本(1999)参照]。


参考資料
今村 央・篠原現人.1997.カサゴ目魚類の系統類縁関係:研究史、現状および問題点.魚類学雑誌,44:77-95.  Imamura,H.& G.Shinohara.1998.Scorpaeniform fish phylogeny: an overview、Bun.Nat.Mus.Sci.,
  Ser.A,24: 185-212.
Immura,H.& M.Yabe.2002、Demise of the Scorpaeniformes(Actinopterygii: Percomorpha):an
  altemative phylogenetic hypothesis. Bu11.Fish.Sci.Hokkaido Univ.,53: 107-128.
上野輝彌・坂本一男、1999.魚の分類の図鑑.東海大学出版会.

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 カサゴ類の地方名

 カサゴ類は種類が多く、また日本各地で利用されているため多くの地方名があります。日本各地から魚が送られてくる築地市場では、各地の地方名が使われる場合があります。同じ魚が異なる名前で呼ばれたり、違う魚に同じ名前が使われるなど、混乱することもあります。ここでは、築地市場でもよく見られるカサゴ類の主な地方名を紹介します。

     

築地市場の呼称
標準和名
地方名
 あいなめ   アイナメ あぶらめ、あぶらこ、ねう、やすり
 あかめばる
 ウスメバル    つずのめはちめ
 あらかぶ      ユメカサゴ のどぐろ、あらかぶ、あかば、がしら
 あかうお      アラスカメヌケ
 あこう          アコウダイ めぬけ
 あぶらめ      ウサギアイナメ あぶらこ
 おにかさご        イズカサゴ おにかさご、りゅうおう、あかおこぜ
 オニカサゴ
 おこぜ          オニオコゼ おこぜ、おこじ、おくじ
 かさご            カサゴ あらかぶ、がしら、ごうち、ししほご
 ウッカリカサゴ  おきかさご
 かじか          トゲカジカ なべこわし
 ニジカジカ    べろかじか
 ケムシカジカ   とうべつかじか、おこぜ
 かんこ       アヤメカサゴ あかかさご、おきごうち、まだらほご
 きんき            キチジ きんきん、めんめ
 ぎんだら     ギンダラ
 くろかさご         ムラソイ いそかさご
 くろめばる         メバル はちめ
 こち        マゴチ こち、ほんこち、ごち
 ごっこ          ホテイウオ ごっこ
 しまほっけ     キタノホッケ しまほっけ、ちしまほっけ
 そい       クロソイ くろぞい、すい、もぶし、くろあらかぶ
 キツネメバル まぞい、すい
 ムラソイ いわぞい
 たけのこめばる  ウスメバル
 はっかく  トクビレ はっかく
 ほうぼう      ホウボウ ほうぼう、ふうぶ、かながしら
 ほっけ           ホッケ  ほっけ
 めぬけ  オオサガ めぬき、あかあこう、こうじんめぬけ
 めばる  ウスメバル


   
カサゴ類の生産


  漁業:世界の漁獲量は約77万トン(1996年)でした。漁獲が多いものはソイ・メヌケ類、ホッケ、カサゴの仲間、ギンダラ、ホウボウ類、セッパリダンゴウオなどです。本場が多い国はアイスランド、ノルウェー、アメリカ、カナダ、日本、ロシアなどで、北半球の北部に片寄っています。これは、カサゴ類の有用種の分布に重なっています。 日本国内の漁獲量はホッケ16万1千トン(2001年以下同様)、メヌケ類856トン、キチジ1132トンでしたが、それ以外のカサゴ類については統計資料がありません。主な漁法は、底曳網、刺網、定置網、釣りなどです。ホッケなどの一部の種を除き、ふつうカサゴ類は群れていないので、同一種が数多くまとまって漁獲されることは少ないようです。



    底曳網           刺網          釣り

  
放流・養殖:カサゴ類の放流・養殖は近年になって、親魚から採卵し稚魚に育てる種苗生産技術が進み、各地で行なわれるようになりました。市場でも養殖のカサゴ類を目にすることが増えてきました。国内での対象魚はオニオコゼ(愛媛県、和歌山県、長崎県など:放流・養殖)、カサゴ(神奈川県、山口県、長崎県など:放流)クロソイ(北海道、岩手県、宮城県など:放流・養殖)、キツネメバル(北海道:放流)キチジ(北海道:放流)、メバル(愛媛県、長崎県など:養殖)、エゾメバル(北海道:放流)、ウスメバル(青森県:放流)、カジカ(石川県:放流・養殖)などです。中には、まだ試験段階のものもあります。カナダでは、ギンダラの養殖が行なわれています。

  
輸入:カサゴ類の輸入量は、ギンダラとメヌケ類以外の統計資料がないので、はっきりしませんが、かなりの量が輸入されているものと思われます。輸入先は、アイスランド、アメリカ、リトアニア、ロシア、中国、スペイン、デンマーク、ノルウェー、グリーンランドなどやや寒冷な海域に面する国々です。
主なものはアラスカキチジ、アラスカメヌケ、キタノホッケ、ギンダラ、バタゴニアユメカサゴ、ミナミホウボウ、タイセイヨウアカウオです。ほかにウッカリカサゴ、ダスキーフラットヘッド、ホノオカサゴ、ミナミユメカサゴなど、30種以上が輸入されているようです。輸入形態も活魚、鮮魚、冷凍ラウンド、冷凍フィレなどさまざまで、主に惣菜用(切身、煮付け、干物など)や中華料理、洋食などに使われています。



参考資料
熊井英水(編).2000.最新 海産魚の養殖.湊文社, FA0.1993.FAOyearbook.FAO.


  築地市場に入荷するカサゴ類

  築地市場には、国内のほか世界各地からもカサゴ類が入荷します。当館が確認した種類だけでも107種になります。入荷形態も活魚、鮮魚、冷凍品、加工品などさまざまです。平成14年に築地市場に入荷しだ生鮮カサゴ類は1万2千トンでした(その他に入れられたものを除く)。このうち冷凍魚が6827トン、加工品が3636トン、鮮魚が1537トンでした。ここでは、築地市場に入荷するカサゴ類を東京都中央卸売市場年報に掲載されている種類により紹介します。


   
築地市場に入荷したカサゴ類 ◎…多い △…少ない ×…まれ

セミホウボウ科 ×フサカサゴ ×アブラボウズ
×セミホウボウ ホノオカサゴ ギンダラ
フサカサゴ科 ミナミユメカサゴ アイナメ科
×アカカサゴ ミノカサゴ アイナメ
アコウダイ ムラソイ ウサギアイナメ
×アフリカフサカサゴ
メバル キタノホッケ
アヤメカサゴ タイセイヨウアカウオ × クジメ
×アラスカアカゾイ ×ヤナギノマイ ×スジアイナメ
アラスカキチジ ×ヤナギメバル ホッケ
アラスカメヌヤ ユメカサゴ カジカ科
×アラメヌケ ヨロイメバル × アイカジカ
イズカサゴ ×グリーンブロッチドロックフィッシュ × ウツセミカジカ
×ウケグチメバル ×バーミリオンロックフィッシュ ×オニカジカ
ウスメバル ×ボカッシオ ×カジカ
ウッカリカサゴ ×メキシカンロックフィッシュ ギスカジカ
エゾメバル ×レッドバンデッドロックフィッシュ ×キンカジカ
オオサガ イボオコゼ科 ×シモフリカジカ
オニカサゴ ×アブオコゼ ツマグロカジカ
カサゴ オニオコゼ科 トゲカジカ
×カナリヤオオメバル
オニオコゼ ニジカジカ
×カリフオルニアカサゴ
×オニダルマオコゼ ヨコスジカジカ
キチジ
×ダルマオコゼ ケムシカジカ科
キツネメバル
×ツノダルマオコゼ ケムシカジカ
クロソイ ホウボウ科 トクビレ科
×クロメヌケ
×イゴダカホデリ
×アツモリウオ
×コクチフサカサゴ
×オニキホウボウ
×イヌゴチ
×ゴマソイ
カナガシラ
サブロウ
× サツマカサゴ
×カナド
トクビレ
× サンコウメヌケ
×キマダラソコホウボウ
×ヤギウオ
×シマゾイ
×ソコカナカシラ
ウラナイカジカ科
×シロカサゴ
ホウボウ
アカドンコ
タケノコメバル
ミナミホウボウ
×ガンコ
×トゴットメバル
コチ科 ×ヤギシリカジカ
パタゴニアユメカサゴ
×イネゴチ
ダンゴウオ科
×ハチ
×オニゴチ
ホテイウオ
×ハツメ
マゴチ
×セッパリダンゴウオ
×バラメヌケ
×メゴチ
クサウオ科
×ヒオドシ
ヨシノゴチ
×エゾクサウオ
×ヒオドシ属の一種
×ワニゴチ
クサウオ
×ヒレナカカサゴ
×ダスキーフラットヘッド
×ヒレナカメバル ギンダラ科


アイナメ
   
    
アイナメ
             
               ウサギアイナメ
種 類:アイナメ、ウサギアイナメ
分 布 :九州以北の日本各地
主産地:北海道、岩手県、青森県、福島県
入荷量:132トン(2002年、以下同様)
備 考 :
アイナメ科アイナメ属の総称で、日本には5種います。鮮魚または活魚で入荷します。刺身、塩焼などにされます。ウサギアイナメは”あぶらめ”(北海道の地方名)と呼ばれアイナメより評価が低いようです。


あかうお
   
      アラスカメヌケ
             
                       タイセイヨウアカウオ

種 類:アラスカメヌケ、タイセイヨウアカウオ
分 布 :北太平洋および北大西洋北部
主産地:ロシア、カナダ、アメリカ、アイスランド
入荷量:53トン(鮮魚)、2083トン(冷凍)
備 考 :
フサカサゴ科メバル属です。「あかうお」はもともと北太平洋のアラスカメヌケの別名でしたが、北大西洋産の近縁種も「あかうお」と呼ばれるようになりました。鮮魚または冷凍魚で入荷します。煮付け、粕漬、塩焼などに利用されます。


あこう
    
                 アコウダイ
種 類:アコウダイ
分 布 :青森県から静岡県
主産地:千葉県、伊豆諸島
入荷量:4トン
備 考 :
フサカサゴ科メバル属です。メヌケ類の仲間ですが、評価はやや低いようです。鮮魚で入荷します。主に刺身、焼物に利用されます。


おこぜ
    
                 オニオコゼ
種 類:オニオコゼ
分 布 :関東地方から南シナ海北部
主産地:福岡県、長崎県
入荷量:15トン
備 考 :
オニオコゼ科オニオコゼ属です。活魚または鮮魚が主ですが、冷凍品も少量入荷します。唐場げや刺身にされます。北日本から“おこぜ”で入荷するものは、ケムシカジカ科のケムシカジカの可能性があります。


カサゴ
 
     カサゴ
           
            イズカサゴ   
              
                   
                      ユメカサゴ
                          
                             オニカサゴ

               右)ウッカリカサゴ


種 類:カサゴ、ウッカリカサゴ、アヤメカサゴ、イズカサゴ、オニカサゴ、ユメカサゴ、ホノオカサゴなど
分 布 :北海道南部から東シナ海
主産地:長崎県、福岡県、愛媛県
入荷量:85トン
備 考 :
フサカサゴ科カサゴ属、オニカサゴ属、フサカサゴ属、ユメカサゴ属などの魚の総称です。鮮 魚や活魚で入荷します。唐場げ、煮付け、刺身などにされます。カサゴ、ウッカリカサゴ、アヤメカサゴの3種は区別されず「かさご」、ユメカサゴ類は「あらかぶ」、イズカサゴは「おにかさご」と呼ばれるので注意が必要です。


きんき

  キチジ
            
                        アラスカキチジ
種 類:キチジ、アラスカキチジ
分 布 :駿河湾から北海道
主産地:北海道、アラスカ
入荷量:352トン 
備 考 :
フサカサゴ科キチジ属で、日本には2種います。国産のキチジは主に鮮魚で、輸入のアラスカキチジは冷凍魚で入荷しまキ。刺身、焼物、干物などに利用される高級魚です


ぎんだら
    
                ギンダラ
種 類:ギンダラ
分 布 :相模湾からアラスカ、カリフオルニアまで
主産地:アラスカ、カナダ
入荷量:4668トン
備 考 :
ギンダラ科ギンダラ属です。輸入の冷凍魚が主ですが、鮮魚も少数入荷します。かす漬け、鍋物たどに利用されます。近縁なアブラボウズも同じように利用されます。


こち
    
                 マゴチ
種 類:マゴチ
分 布 :関東地方から九州
主産地:千葉県、鹿児島県、大分県
入荷量:66トン 
備 考 :
コチ科コチ属です。マゴチ以外のコチ類の大荷は多くありません。活魚または鮮魚で大荷します。刺身にされます。


ほうぼう
 
           ホウボウ

       ホウボウとミナミホウボウの胸鰭

種 類:ホウボウ、ミナミホウボウ
分 布 :関東地方以南の大平洋
主産地:三重県、愛知県、長崎県
入荷量:162トン 
備 考 :
ホウボウ科ホウボウ属です。鮮魚または活魚で入荷します。ニュージー入荷するミナミホウボウは、ホウボウとよく似ていますが、胸鰭の模様が異なります。刺身、椀だね、塩焼などにされます。


ほっけ
 
    ホッケ
                
                             キタノホッケ
種 類:ホッケ、キタノホッケ
分 布 :茨城県以北
主産地:北海道、新潟県、青森県
入荷量:160トン(鮮魚)、3593トン(干物) 
備 考 :
アイナメ科ホッケ属です。鮮魚より干物として大荷するものが多い魚です。鮮魚は刺身、塩焼などにされます。


めぬけ
    
          オオサガ
種 類:オオサガ、サンコウメヌケ
分 布 :関東地方以北
主産地:宮城県、北海道、千葉県
入荷量:152トン(鮮魚)、76トン(冷凍) 
備 考 :
フサカサゴ科メバル属です。「めぬけ」は、オオサガ、サンコウメヌケ、バラメヌケ、ホウヅキなど大型で体色が赤い魚の総称のように使われます。どの種も似ているので、区別が困難なことがあります。鮮魚で入荷し、刺身、焼物、煮付けなどにされます。


めばる
 
      メバル 

                   ウスメバル
種 類:メバル、ウスメバル
分 布 :北海道から九州
主産地:青森県、秋田県、北海道
入荷量:334トン 
備 考 :
フサカサゴ科メバル属です。タケノコメバル(標準和名の)、ヨロイメバル、ウケグチメバルなど、“メバル”と名の付く魚がいますが市場で、メバルとされるのはメバル、ウスメバル、トゴットメバルの3種です。鮮魚や活魚で入荷し、煮付け、塩焼、刺身などにされます。
                       右)メバル


その他の めぬけ
 クロソイ
                
             
種 類:キツネメバル、クロソイ、ムラソイ   
分 布 :東北地方、北海道、日本海
主産地:北海道、宮城県、青森県
入荷量:22トン 
備 考 :
その他のフサカサゴ科の魚が含まれるようです。ソイ類もその1つです。ソイ類はメバル属の魚で、東北地方や北海道にはたくさんの種類がいますが、築地市場では区別されずに“そい”と呼ばれます。鮮魚や活魚で大荷し、刺身、煮付けなどにされます。

*その他のフサカサゴ科魚類が含まれています。



その他
   
   トゲカジ力
                
                      ホテイウオ 
     
  トクビレ

                        クサウオ



種 類:カジカ科、ケムシカジカ科、ウラナイカジカ科、ダンゴウオ科、トクビレ科、クサウオ科
分 布 :東北地方から北海道
主産地:北海道、青森県、岩手県、宮城県
備 考 :
カジカ科、ダンゴウオ科、トクビ
    レ科、クサウオ科などの魚です。
ほとんどが鮮魚で入荷します。主に鍋物、刺身にされます。カジカ科を除き、入荷する種類はどの科も1種で、数量も多くありません。


                                          右)クサウオ
参考資料
東京都.2003.平成14年東京都中央卸売市場年報 水産物編. 仲坊徹次・山田梅芳.2000.カサゴ目,日本産魚類検索 全種の固定 第2版.東海大学出版会.



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 次回の展示テーマ
  養殖魚 
   2004年7月1日〜9月30日
  現在、ブリ、マダイ、ヒラメ、トラフグ、ウナギ、アユなど、私たちの食卓になじみの深い魚がたくさん養殖されています。平成13年の養殖魚の生産量は32万トンで、これは日本の漁業の総生産量の約5%(全養殖水産物は131万し、21%)にあたります。展示では、養殖魚を標本とパネルで紹介します。  

     
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